ヴェネツィア日日

2017年4月から次の年の3月までのヴェネツィア滞在。どれだけこの街を知る事ができるかな?

La Festa del Redentore-レデントーレ祭り

Ciao!

今日のヴェネツィアは、午後からすごい雷と雨。

まるで、打ち上げ花火のような迫力でした。

外に出る事ができないくらいなので、今日は(今日も?)大人しくおうちにいることに。

そこで今日はヴェネツィアのお祭りについて書いてみようと思います。

 

4月からこっちいて、色々なヴェネツィアのお祭りを見てきました。

4月25日 ボッコロの日(サン・マルコの日、イタリア解放記念日)

5月28日   センサのお祭り―海との結婚

6月4日   レガッタ

7月15日 レデントーレ

他にも、パスクエ(イースター)で教会をまわってみたり…。

でも、今日はこの中からレデントーレのお祭りについてレポートします。

まずは、Venezia Unicaのかっこいいオフィシャルビデオをご覧ください。

 1."La Festa del Redentore(ラ・フェスタ・デル・レデントーレ:レデントーレ祭)"とは

一言で言うと、大花火大会!

…いや、花火ショーって言う感じかな。エンターテインメント性がとても高い(音楽が流れるわけではないのですが)。

ヴェネツィアの夜空を華やかに飾る夏一番のイベントです。

もし、夏にヴェネツィアを訪れたいのなら、ぜひお見逃しなく。本当にすごい迫力だから!ちなみ、8月に入ってしまうと、イタリア人たちのヴァカンス本番になるのでお店は閉まりませんが、街としてのお祭りは少なくなります。もし、地元民たちが開くような、町内会主催みたいなお祭りを見てみたい!と言う方は7月中に来た方が楽しいんじゃないかな。

さて、さっきからレデントーレ、レデントーレ連呼していますが、一体レデントーレとは何なのか。教会の名前です。これがレデントーレ教会。

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↑うっかり普通の写真が無かった。。。すでにお祭り中のレデントーレです。

ジュデッカにあります。比較的大きな教会ですが、意外と中はシンプルな作りになっています(私が思うに!です)。

レデントーレ教会は、かつてこの地で猛威をふるったペストの終焉を記念し、神への感謝を込めて1599年に献堂されました。ペストの被害は甚大で、ヴェネツィア共和国の人口の約25~30%にあたる約4,6000人が死亡したと言われています。

繰り返しになりますが、レデントーレ祭りはこの教会が献堂されたことが起源だと言われています。

 

ところで!

 

日本にもこれにとても似た花火大会がある事に気付きました。

それは、隅田川花火大会です。

どこが似てるのかと言うと、その起源が似ているのです。

隅田は、大飢饉コレラの流行によって死亡した人々を供養するために享保17(1732)年8代将軍・徳川吉宗によって催された「川施餓鬼」が起源とされています。翌年の5月28日、これに合わせて慰霊と悪霊退散を祈願する目的で、水神祭を実施。その際に花火を打ち上げたのが、現在の花火大会のルーツだとされています。

花火と慰霊には、何か関係があるのでしょうか。いや、ヴェネツィアは「感謝」ですか。

2.ヴェネツィア、2日かぎりの「5つ目の橋」-レデントーレ橋

今年のレデントーレのお祭りは、7月15日、16日でした。

さて、この2日間だけヴェネツィアには「5つ目の橋」が出没します。

それが、本島(ザッテレ)からレデントーレ教会をつなぐ"Ponte del Redentore(ポンテ・デル・レデントーレ:レデントーレ橋)"です。

 

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↑正面にあるのがレデントーレ教会。

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↑ただし、この写真は一日前の最終段階のところ。

一週間前くらいからこんな感じ準備されていて、一体どうやって「橋」になるのかなーって思ったら4つの「橋」の部分をつなげるようにして登場しました!

当日は開通式があったのですが、それには行かず(ヴェネツィア市長の顔は見あきたぜ!)。でも、レデントーレ教会のミサに行く予定でした。

と、その前に現地で知り合った友達に「ご飯一緒に食べてから花火見ない?」とステキなお誘いをしてくれたので、のこのこ友達のおうちに行ったら、ムール貝の!

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↑このムール貝からでているもしゃもしゃしたのが「ひげ」。

…下ごしらえからのお手伝いコースで ヒゲを抜いて、汚れをとってなどなどの作業をしていたらあっという間におうちを出なければいけない時間に。

ムール貝のワイン蒸し等をごちそうしてくれて、本当においしかった…。

友達がリアルト市場で買ってきてくれたのですが、本当に本当においしかった。

その子が「これを知ったら、リストランテで出しているのが冷凍のってすぐわかるよね」と言っていたのですが、何んとも納得。実のね、大きさが違うんですよ。。

ちょっと話を戻して…。

ミサの時間が迫ってきたので慌てて友達のうちを出ました。

そこからでした…。せっかく詳細にザッテレまでの道のりを教えてくれたのに、私はそれをすぐに忘れてしまいました。というより、狭い道に入ったらすぐに迷子になってしまったのでした汗

やっとザッテレ側に出た時は、ミサまであと10分くらいになってました。早足でレデントーレ橋を目指す…が、途中から道っぱいの人の列で前に進めない!みんなレデントーレ橋を渡ってジュデッカに行く人たちでした。

一気に橋を渡らせて混乱しないようにお巡りさんと軍隊の皆さんが調整してるため、若干の渋滞が発生しているようで。私は内心あせあせ…。でも、こういう状態で起きてはいけない事が起きてしまう事もあるからね…彼らの眼は真剣です(そりゃそうだが)。

やっと橋に足をつけてびっくり。何と美しい景色なんでしょう。

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まっすぐ目の前にあるのは、レデントーレ教会。

橋の下を見ると、ヴェネツィアーノたちの船が集まり始めてました。

船を所有するヴェネツィアーノたちは、食べ物を持って船に乗り、花火を見た後、リドに行って朝まで宴を繰り広げ朝日を見て解散するのが習わしなんだそうです。船は日常使っているものですが、飾りつけをしてお祭り感を出す物もあります。私が見かけたものは、ちょっと毛が生えたようなものでしたが。

3.出店もあるよ。オススメはジュデッカ島からの眺め。

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ザッテレの河岸とジュデッカの河岸は、提灯を飾ってお祭りの雰囲気たっぷり。出店もあって、みんなとても楽しそう。

私も、お菓子とパニーノを買って今宵の観覧席を決めようとジュデッカを歩き始めました。

そうそう、レデントーレのお祭りでは何かと「人が多いよ!」と言われます。なので、私も身動きが取れない様子を想像していたのですが…案外そうでもなく、程良い?込み具合だったと思います。

隅田の込み具合を知っている私にとってはイージーモードでしたよ…!!

(ちなみに、サン・マルコ広場は人でヤバいらしい。)

ただし、もし座って見たいなら早めの行動をした方がいいかもしれないですね。河岸は、なんといえばいいのでしょうか…ディズニーのパレード時みたいに「ここまで座っていいところ、ここからは立つ、もしくは歩く」みたいに大体の線が引かれています。ま、だからといって立つところに座っていても注意する人はいませんが(道端で大音量で踊ってるグループもいたしね)。

道の途中にあるバールは大体開いていて、臨時営業を行っています。パニーノだったり、お酒だったりを用意してます。話は前後しますが、出店はお菓子とおもちゃ、飲み物を売っているものがほとんどです。もし安上がりで済ませたいなら、先にスーパーに行っておくとよいかも。特に水分は十分に持ってた方がいいと思いますね。ちなみ、今年だけなのかな?通常有料のトイレがこの日だけ特別に無料になります。ただし、仮設のトイレ。使い勝手はよかったですよ。色々なところにあったから、急に催しても安心です★

さて、私はジュデッカをサン・ジョルジョの方に歩いて今宵の観覧スポットを決めました(前述の友達に誘われていたのは、友達の家から見ようというのだったのですが、「ミサ行きてぇ」「出店見てぇ」「とにかく街の様子を見てぇ」という自分の願望を優先してお別れを致しました…。でも、それも魅力的だったなぁ)。

目の前では、飲み会兼誕生日会が開かれていてみんな楽しそう。その横では、みんな踊っている笑

私も乗せられて「おめでとー!」と言ったり、踊ったり笑

でも、まだ始まるまで1時間半くらいある。

4.はじまりは遅いよ…花火大会…

花火の開始時間は、なんと23時半。

初めて知ったときは、「いやー、遅すぎるでしょうよ…」と思ったものです。が、日が暮れるのが21時のヴェネツィアですから、どうしてもこの時間になってしまうのかな。

始まりの瞬間は急にやってきました。

人々を照らしていた提灯がふっと消えて…

 

パーンッ

 

という一発の相図があったかと思うと…

 

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本当に目の前で上げている。とんでもない迫力。

息を着かせない約1時間の花火。

こっち(外国)にいるせいでしょうか、やっぱり日本のとはちょっと違う…でも、すごい!花火大会っていうかこれは…大スペクタクルだ!!

(と、頭に浮かんだ瞬間「スペクタクルってどういう意味だっけ?」と考えていた訳なのですが)

夏、始まったぜーーーーーーー!!!!!!!!!!

と、私は一人、興奮していたのでした。

 

そして、最後に最初と同じ花火が上がる。
今年のレデントーレのお祭りが終わった。

…もう周りから

"Bravi!!(ブラーヴィ!!)"

"Bravi!!!(ブラーヴィ!!!)"

"Bravissimi!!!!!(ブラヴィッシミィ!!!!!)"

私も叫んだ。

「ブラッビーシミー!!!!」

最高にハイテンションな夜だった。

 

帰る道すがらは半分放心状態。。

今度は帰るのに道は混んでいるし、若者は相変わらず踊っているし。

しかし、それもレデントーレ橋を渡り、ザッテレを抜けたらすっかり静かになってしまいました。

サルーテ教会まで来て、ヴァポレットに乗って帰ろうとしたらどうやらヴァポレットも臨時ダイヤで動いているらしく次まで大分時間がかかることがわかりました。

なので、私は歩いて帰る事にしました。歩いて帰る…なら、ついでにサン・マルコの様子を見に行ってみない?と心の中で誰かが囁いたので、実はもう結構ふらふらでしたが、アカデミア橋を渡り深夜の道をサン・マルコ広場に向かってみました。

あんなお祭りの後です。まだまだ人はいます。

ウワサに因るとこの日のサン・マルコ広場は人がいすぎて身動きが取れないとのことですから賑やかなのかな~と思って広場に出ると…。

とっても静か。

人はほとんどいない状態で、ジュデッカみたいに出店も提灯もない。

どうやら、出店は出すのが禁止されていて、集まった人たちもすぐに解散させられるそうな。

なるほどね…。

納得しておうちに帰ったのが午前3時。

遅いわ!

ホストファミリーも同じ時間に帰ってきて…よれよれだった…。

 

というわけで皆さん!

ぜひ、Festa del Redentore-レデントーレのお祭りに行ってみてください!

そして、観覧するならジュデッカからがおすすめです。

私の目の前でお誕生日会やってたグループのお兄さんも言ってました。

「サン・マルコは今頃、ヤバいぞ(人で)!

ジュデッカの俺達勝ち組だぜぇぇぇええぇぇ!!!!!」

と。

(でもね、花火自体はサン・マルコを正面として打ち上げられるからごく一部(本当にごく一部)の文字系の花火は反転して見えてしまうよ)

 

大分長くなりましたが、これで最後。

これはなんでしょう?

 

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"Pesca di Benfeicenza"-福引きです。

1回1ユーロではずれはスポンジ、あたりは…まあ色々。

私もやってみて、なんと!

 

携帯用のボディソープが当りました。

いや、あたりというかこれははずれでしょうね笑