ヴェネツィア日日

2017年4月から次の年の3月までのヴェネツィア滞在。どれだけこの街を知る事ができるかな?

populismoとはなんぞや?

Ciao

先日、イタリアでは総選挙がありまして授業中もその話でもちきりです。

先々週くらいからずっと選挙の話題を授業中に出す。

みんな政治の話って好きですよね~(私もだけど)

うちのホストファミリーたちも昨日は(耳に入ってきた会話から推測するに)、どこに入れるかでちょっと口論になっていたし、今日は珍しく朝早いうちから起き出して、テレビをつけて結果を見ていましたね。

恐らく日本の報道であったように、今回のイタリア総選挙では中道右派と5つ星(チンクエ・ステッレ)がイタリアを地理的にも二分するような結果になりましたね。

前回の選挙でトップの得票数を得たPD(Partito Demoratico)は、今回中道右派全体の得票数に及ばず。党首のレンツィさんのCM、好きだったけどな…。

youtu.be

「とにかく、PDには投票しない!」

「本当に~?」

「ほんと…あッ!!」

「よーく考えてね」

 

ま、でも、中道右派が優勢とはいっても彼らは連立の合計として優勢になっただけですからね。フタを開けてみれば、一つ一つの政党の得票率は20%未満(Lega Nordだけ20%だったのかな)。あのベルルスコーニ率いるForza Italiaですら20%満たさず、かな(確かな情報ではないです)。PDは20%だとか。

とにかく、どこの政党も過半数を占めることはできませんでした。こういう議会をハングパーラメント(宙づり議会)っていうんだって。

さて、そんな中度々日本でも話題に上がる5つ星は得票率33%(これも確かではない…もうしわけないです)。他の政党に対して、大きくリードをしたイメージです。

政党の話題をクラスで話すとき、党首は誰?どんな公約を出しているの?どこの地域ではどれが強いの?と質問が飛びますが、何より最初に出るのは

「それは右なの?左なの?」

という質問。例えば前述のLega NordにしてもForza Italia等は右派です。一方PDは左派です。(ちなみに今回の選挙では、イタリアが極右政党を選んでしまうんじゃ…というのが世界の懸案事項でもあったようですね。ただ、現在イタリアが置かれている状況から鑑みるに(特に経済・移民問題)、内に籠ろうとする感覚を持ってしまうのも理解できます。一時に比べて世界のこの「内に籠ろう」という感覚は薄らいだ気がしますが…)

では、5つ星はどちらに近いのかというと…どちらでもないんですって。

彼らは"Populismo(大衆迎合主義)”を掲げているんだと。

いや待って、なんだそれは?と思って調べてみるのが、遅くなりましたが、今回の記事の趣旨です笑

wikiさん曰く、

ポピュリズム(英: populism)とは、一般大衆の利益や権利、願望、不安や恐れを利用して、大衆の支持のもとに既存のエリート主義である体制側や知識人などと対決しようとする政治思想、または政治姿勢のことである。 日本語では大衆主義や人民主義などのほか、否定的な意味を込めて衆愚政治大衆迎合主義などとも訳されている。

うちの先生の話を聞いている感じだと、彼らは民意に沿った政治活動や主張を行っているらしい。なるほど、そういうことになると確かに右も左もない。

例えば、移民を例にして、民意がアフリカから命をかけてやってくる人々を見ればそれを「かわいそう」と思い、「助けるべきだ」と言えば、それに同調する。逆に、移民が増えすぎて経済が不安定になって「移民に制限を設けるべきだ」とか「受け入れを拒否するべきだ」と言えば、それに同調する。と、いうことだろうか。

民意に沿った、というと聞こえがよくなるのかもしれないが、「軸が無い」と捉えることもできる。それの何が怖いのかというと、大きく2つの点が挙げられると思う。

一つは、民意のとりこぼしを逃してしまうということ。つまり、少数意見を無視、あるいは、念頭に置かない政治が行われる可能性がある。

もう一つ―これは今日、先生の話を聞いていておもしろかった―彼らは、「みんなのやりたいことをやろう!」とは言うものの、「では、どうやってやるの?」という具体例まで出していないのだそうな。

そんな事を考えていると、国民って信頼(誰に?)されてないんだろうか、と思ってしまう。だって、民意を実現するのが政治なのに、それを体現した政党が言われているこの”ポピュリズム”は必ずしも良い意味だけで使われているわけではないのだから。

そんなとき、政治家とは国民の民意を実現する存在でありながら、一方で国民を導く存在でもあるということに気付かされる。

今回の選挙、実は北部が中道右派、南部が5つ星ときっぱり結果が分かれたのです。

こんな感じに。

Italia 2018, la mappa dei risultati elettorali

南部(特にローマで)で中道右派(特にLega Nord)がうけないのは、様々な問題に関して北部を優先しているからだとか。

今後、中道右派と5つ星は連立を目指すかもしれないそうな。

5つ星は、白い紙のような存在。連立となれば、右派になるでしょう。

自国を棚上げしますが、経済はとても大切なものなんだと改めて感じました…。

 

それから、ヴェネト州の開票結果を残しておきます。

La Lega sfonda in Veneto 
Il centrodestra vince tutto in Veneto quando, secondo l’osservatorio del consiglio Regionale con il 94% delle sezioni che hanno chiuso lo scrutinio, raggiunge il 48%.

Tra le figure di spicco a essere elette all’uninominale c’è Renato Brunetta (Fi) (collegio di san Donà di Piave nel veneziano) ma a segnare un’autentico exploit è la Lega che segna il 33% delle preferenze con una crescita esponenziale rispetto all’11% delle precedenti politiche del 2013 risultato segnato da Forza Italia che ha visto invertiti i ruoli. Secondo il M5s che registra un 24,5% mentre è crollo per il Pd che mai, con il 16,5, è stato così in basso. Nel 2013 aveva fatto il 23%.

http://www.ilsecoloxix.it/p/speciali/2018/03/05/ACoOY2nB-elezioni_regione_regione.shtml

最後に

どこの国も党首いじる動画あるんだな笑

ベルルスコーニをミイラにたとえてる笑

youtu.be